風土・衆声

地を捏ねる-牛

    「地を捏ねる」シリーズ:科学技術の進歩に伴い、伝統工芸は常々存亡の危機を感じてはいますが、従来通り発展を続けています。しかし、直面している本当の存亡の危機とは工芸の準備段階の作業にあると私は考えます。科学技術によって、陶芸家と素材・原料の間に何層もの隔たりが生まれているからです。このことから、大地の土を捏ねて野焼き方法を用いることでこの隔たりを打ち破ろうと試みました。

    陳瑋軒

    丸坊主で裸足の田舎者です。大地の土を取り出し、練って焼くことで、大地の万物、かつての農耕の喜びや悲しみ、制作過程におけるアイデアや内省が野性的でアイロニーに満ちた陶芸作品に生まれ変わります。
    300 x 300 x 300 cm
    畑の土、穴窯焼き
    2024