向海・航路

台南の原点・400年の継続-17世紀オランダ統治下フォルモサのゼーランディア城と市街

    1624年、オランダ東インド会社が大員(現在の安平)を拠点としました。台湾が世界の貿易システムに組み込まれることになりました。オランダ人がゼーランディア城を築きました。市街が繁栄するとたくさんの漢民族がこの地に移住し、台南の都市が発展するきっかけとなりました。本作品は1640年代のゼーランディア城と市街の再建に関する研究成果を紹介するものです。VR映像を介して当時の光景を紹介するほか、「水域」が果たします「つながり」と「境界」という2つの役割を伝えます。この2つの役割はオランダ東インド会社によってアジアと台湾にもたらされたオランダやネーデルラントの古い伝統で、水を台南の都市空間の発展初期における重要な要素としています。
    「つながり」に関して言えば、海のシルクロードを通じてヨーロッパからアジアにやってきたオランダ人は台湾やアジアの各港湾都市とのつながりを築き、人、商品、物、文化の交流を可能にしました。また、台江内海、倒風内海を通じて大員ゼーランディア城の市街、赤崁プロヴィンティア城の市街、原住民の村、漢民族の集落との間にもつながりが生まれました。「境界」に関して言えば、ゼーランディア城と市街は大員砂州の北端に位置し、周囲は水域に囲まれ、本島とは細長い砂州でつながっているのみです。海岸線はまるで城塞と市街の境界線としてゼーランディア城、ユトレヒト城、北線尾の海堡と厳重な防衛体制を構築し、東アジアにおける重要な拠点を強固なものとしています。
    出典:国立成功大学博物館

    國立成功大學建築系黃恩宇副教授研究團隊

    チームコーディネーター|黃恩宇
    チームメンバー|黃追日、鄭斯文、胡韶涵、李京、黃則維、王大維、邱瓊儀、林鈺婷、曾敏、袁婕昀、黃意淳、林孟萱、姚宜珊
    VR|愛吠的狗娯楽有限公司(Barking Dog Technology Inc.)
    建築史と理論を専門としています。近年、ゼーランディア城、プロヴィンティア城と市街、オランダ東インド会社のアジアの植民地都市と要塞、ヨーロッパの都市計画と要塞設計の理論を研究しています。「鯤首之城:17世紀オランダ統治下フォルモサのゼーランディア城と市街」(成大博物館、2022)、「1643 ゼーランディアVR:城塞、街と市民」(成大博物館、2023)、「台南原点・400年の継続-17世紀オランダ統治下フォルモサのゼーランディア城と市街」(台南晶英酒店(シルクスプレイス台南、2023)、「17世紀ゼーランディア城拡張現実(AR)プロジェクト」(台南市政府文化局、2023)のキュレーションを行います。
    VR動画、実物模型、展示ボード
    2023